自転車の実業団Matrixの講演会、走行会

大阪の自転車の実業団Matrixの講演会、走行会に行きました。

監督がこてこての大阪人で、笑いを取る話し方は、まるで芸人のようでした。

楽にロングライドするには

ローラー台を踏み込む監督

ローラー台を踏み込む監督 このローラー台は僕の物。しばらく不使用でしたが、使いたくなってきました。

自転車の中上級者ならば、前傾姿勢をとることが長距離乗っても疲れないことにつながるとのことでした。監督がスポーツ自転車に乗っている一般人を観察すると、多くの人がママチャリ的な身を起こした姿勢だそうです。その原因は、最近の自転車ブームで、ポジショニングがいい加減で販売する店があったり、初心者向けにママチャリ的に身を起こした姿勢でポジショニングされていたりといったことのようです。けれども監督のようにプロの自転車乗りだった人でさえ、ロードバイクでは数時間乗っても平気なのに、ママチャリに乗っていると40分ぐらい乗っただけで腰の辺りが疲れてしまうそうです。前傾姿勢という、力強く速い姿勢が、長距離を楽に走るということにも役立つようです。

自転車でヒザやふくらはぎが痛くなる場合

ヒメちゃんを指導する監督

ヒメちゃんを指導する監督

ヒザやふくらはぎといった細い筋肉を酷使すると痛くなります。大腿筋のような大きな筋肉を主に使うようにすることで、回避できる可能性があります。ピッチングで腕の先だけを使うのではなく、腰などを使って、全身を使って投げるのに似ているようです。

脚の筋肉は前後だけでなく、左右もあるのですが、その辺の鍛え方が足りない可能性もあります。左右を鍛えるには四股のような動作が適していて、これが鍛えられると、片足でのスクワット時にも安定するようになります。監督に同行していた選手のうち、先日優勝した方がいらっしゃったのですが、その方でさえ、片足でのスクワット時少しふらつくとのことで実際にふらつかれていました。その方はその辺の筋肉に関しては弱いそうで、弱さをさらけ出されるところに逆に強さを感じました。僕は片足でのスクワットもしているのですが、それはよいトレーニングになっているようです。両脚のスクワット時に、両脚を広く開けて行うと、脚の内側の筋肉を鍛えることになるそうです。

ロングライドで、後半ばててしまう場合

陽気な実業団選手達

陽気な実業団選手達

ハンガーノックアウトの可能性があります。空腹を感じていなくてもゼリーなどを摂るとよいです。そこにいらっしゃった実業団の方々は、1日に6時間自転車に乗るそうですが、1時間に1パックは摂取するそうです。そして、3時間ごとに大きな補給があるそうです。具体的には、3時間乗った後、行きつけの食堂のようなところに行くそうです。

休憩時間は短い方がよいなどと思われています。休憩時間を短くすると回復力を鍛えられられたり、気持ちが切れなかったりという長所がありますが、疲労回復のためには休憩時間は長い方が効果的だそうです。

ケイデンスや、心拍数など

実業団の方々は、ケイデンスや心拍数などにはあまりこだわらないそうです。むしろ感覚を大切にするそうです。

ケイデンスの場合、90回転から100回転がよいなどと言われていますが、そのような回転数でも、たたくようにペダリングしていてはNGです。たたくようなペダリングとは、膝で踏み込む瞬間に極端に速く踏み込むようなペダリングです。このようなペダリングでは衝撃が大きく、エネルギーロスも大きいそうです。ギアを重めにして、なめらかにペダリングすることが大切で、そのような状態ならばたとえ80回転であってもOKとのことです。そうすることで、ロスを減らし、持久力を増すことができるそうです。

集団走行のとき

走行会 先頭2人は実業団選手達

走行会 先頭2人は実業団選手達

集団走行のときは密集します。レースのときには密集した状態で大集団になります。やはり落車は怖いです。

ヨーロッパの選手達が密集したときには本当にぴったりとくっついて走っています。それで隣の人と話をできます。ツール・ド・フランスのような特別なレース以外では、そのような状況で彼らは絶対に落車しません。落車しないからヘルメット着用も不要でした。

落車は自分だけの責任ではありません。巻き込まれたらどうしようもありません。

落車を防ぐには、集団の先頭を見ることが大切です。通常の人は自分のすぐ前しか見ていません。常に先頭を見ていれば、その後ろの人が次にどう動くのかが分かります。

落車が起こったときには、そちらを見てはいけません。落車を見て、周囲の人々の動きが狂うことで、もらい落車が発生することがよくあります。もらい落車を防ぐため、落車が起こっても、そちらに気をとられないようにしなければなりません。

ハンドルを離さない

どんなときでもハンドルを離さないようにすべきとのことです。落車してもハンドルを離さないで体を丸めて受け身をとってきたことで、監督は自転車選手にありがちな鎖骨骨折をせずに済んできたそうです。

自転車の実業団Matrixの講演会、走行会” に対して2件のコメントがあります。

  1. ピット管理人 より:

    とても参考になります。
    皆さんにお伝えしたい内容ですね。

    1. 小野諭 より:

      コメントありがとうございます。基本的には皆さんに役立つ話と思います。
      講演者は、講演会参加者は中~上級者という前提で話をされていました。初心者に対して前傾姿勢をとれなどとはおっしゃっていませんでしたので、その辺は考慮された方がよいかと存じます。

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